フリーター資本主義

2011.12.16

勤続二〇年で時間給八五〇円というパート賃金は、最近では若者たちの間にも波及している。大学を卒業した二〇歳代の男性は、コンビニに責任者として勤務しているが、彼の身分は契約社員で、昼間の勤務が時間給八〇〇円、夜間の勤務で1000円である。時給八〇〇円といえば東京の最低賃金七一四円を上回る水準ではあるが、単身生活でも、住居を確保し、水道光熱費や通信費を支払ってその日その日を工夫してぎりぎりの生活をつなぐとしても、これを長期間続けることは困難だ。

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まして、子どもを育てていくことなど不可能で、パート就労しか働き口のないシングルマザーの生活は深刻だ。この条件で、政府が労働時間短縮目標として掲げていた、年間一八〇〇時間まで働く時間をセーブしたとすれば、年収は一四〇万円強にしかならない。これでは、国民に健康で文化的な生活を営む権利を保障する憲法二五条を受けて制定された生活保護法に基づく給付の水準を、はるかに下回る。最低賃金は上回っても生活保護給付以下にしかならない低賃金労働が世代を超えて広がっている。「フリーター資本主義」という言葉は、非正規雇用が資本主義経済の基幹を支えていることを象徴している。それだけ反憲法的低賃金労働が産業の不可欠な担い手となっていることを示しているといえよう。